中原の虹の4巻、やっと読み終わりました。

中原の虹 第四巻

中原の虹 第四巻

最後まで読んで、やっと、ああ、こういう話だったのだな、と分かりました。お恥ずかしい。
最後は、「蒼穹の昴」の人たちもみんな出てきて、なんか大円団という感じ。でも、1巻の伏線で言うと、時代的にもっと先の方までやると思っていたのですが、なんか、途中でぷつっと終わってしまった感じでしたねえ。
浅田さんの中国の話で面白いのは、西太后袁世凱といった、歴史上あまり評判のよくない人たちは、「実は中国の未来のためにわざとやったのだ」という解釈をしているところですね。結局、悪い人はいないのだなあ、という読後感が、物語全体をさわやかなものにしているのでしょう。
張作霖のことは、昔ならった世界史で、「(多分)日本軍に爆殺された人」としか認識がなかったので、この本をきっかけに、ちょっと清朝末期に詳しくなりました。
日本の幕末と一緒で、時代が大きく動く時代には、いろんな傑物が出てくるということなんでしょうね。魅力的な時代だと思います。
中原の虹は、実話を元にした冒険小説ですから、実際はどうだったの?とご興味があるかたは、Wikiにいろいろ詳しく書いてあります。こちらもご覧になると、より一層深く理解できるかもしれません。