一休ナイト

tata2212006-09-07

今一緒に仕事をしている同僚が、私と出身大学が同じなのですが、どうやら学生の時に入り浸っていた飲み屋も同じであることが分かってきまして、一度行かないとね、ということになってました。年がそれなりに離れてるので、一緒の時代にその店で呑んだくれてたことはないのですが、そういう感じもなんか面白いと思ってまして。ただ、会社とは山手線の真反対なんで、なかなか機会がなかったわけです。
ところが昨日、近くで仕事がありまして、「このチャンスを逃すともうないな」ということで、その後の仕事をすべて先延ばしして、行ってきました。
「一休」という焼き鳥屋なのですが、早稲田大学出身の方はよくご存知だと思います。東西線の早稲田の駅のすぐそばの路地を入ったとことにあります。
入った瞬間、ヤバイと思いました。昔とおんなじ。なんか、汚れ具合とかもおんなじで、汚れているという状態で維持するというのは難しいと思うのですが、もうそんなことはお構いなしです。
早速カウンターへ。さすがに卒業以来15年も来てないので、覚えてないだろうな、と思いながらビールを注文。メニューを見ると、昔を思い出します。
一緒に行った同僚のことは、お店の人はすぐに気づいたようで、あーご無沙汰してます、なんてことになってました。さすがに卒業からの年数が違う。
このお店は、学生時代、何を食べてもウマイ!と思ってたのですが、あれは金のなかった学生時代のこと、今食べたらそんなに美味くないんじゃないの?と思ってました。が、ウマカッタです。ヤバイ。
そして安い。生ビール350円ですよ。ちゃんと一番絞りですよ。ビールの大瓶はさすがに値上げしてましたが、それでも1本400円。こりゃ大変だ。
もうひとつの名物が、お店のおかあさんなのですが、おにいさんに聞いたら後で来るとのこと。このおかあさん、キャラが強くて、当時ずいぶんお世話になりまして。是非顔を見て帰らないと、という感じだったのです。おかあさんを待ちながら、あれやこれや、学生の時に食べたメニューを、お金を気にせずに頼んでおりました。贅沢贅沢。
そのうちおかあさんが店に来まして。おかあさんもヤバイ。当時と同じです。ここからが大変でした。最初僕の顔を見て「んーなんか知ってる顔だな」という感じだったのですが、当時、ちょっと事件がありまして、その事件のことを話すと、スパッと思い出してくれたようです。もうその時のことを昨日のように同僚に話しをするわけです。25回くらい。そうだった、おかあさん、話がループするんだったな・・・あんたあれ以来来ないじゃないのよ。仲間は上司連れてきたよ、と何度も怒られまして。まあ不義理ですよね。スイマセン。
その時のおかあさんの話で、ひとつ印象に残った話を。一休には猫がいます。昔からいるのですが、どうやら、お店を始めた時に、木造の建物だったため、(今もそうですが)ネズミがずいぶん出たんだそうです。で、これじゃしょうがないというんで、おとうさんが野良猫を拾ってきて買い始めたのが始まりなんだそうです。
で、この猫なんですが、ずーっと代替わりして、1家族だけ残るのだそうです。子どもがいっぱい生まれると、親が間引きして、(どこかに捨ててきたりするんですって)一匹だけ残すのだそうで。その残した子どもが成人して、子どもを生むころには、こんどは親がいなくなってしまうんだそうです。そうしてずーっと1家族だけ店に残っているのだそうで。
変わらない空間と代替わりし続ける猫家族。なんか東京のミステリーゾーンみたいじゃないですか?
それにしても、早稲田という街と学生との関係を象徴するような一休。おかあさんも病気があるみたいで心配ですが、ずっと同じでいて欲しいですね。
で、思ったより気持ちがはしゃいでいたらしく、呑みすぎました。2人で約一万円。学生の時の平均が2500円くらいだったかな。贅沢贅沢。
写真は、名物「ガッツ刺」です。ウマウマです。