漫画を買ってきました。

こうの史代さんという漫画家をご存知ですか?
かわいい絵を描く方なんですが、私がこの方を知ったのは、この「夕凪の街 桜の国」でした。

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

これ、広島の原爆をテーマにした話なんですが、このほのぼのした絵柄と、しっかりしたお話作りで、辛い内容なのに、通して呼んだ時の読後感がとてもいい、希有な作品だと思います。広島というと、その悲惨さばかりを訴求した話を子供の頃読まされましたが、でもこの漫画は、それを乗り越えて行く人々の強さまで描かれていて、それがとても感動を呼ぶのだと思います。
そんな、絶妙のバランスをもつこうのさんの別の作品が読みたくて、今日この「さんさん録」を買ってきました。
さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

奥さんに先立たれた「じいさん」が、息子さん一家と同居することになり、奥さんが残したノートをもとに主夫を始める、というストーリーで、基本的にはファミリーコメディなんですが、なかなか読ませる内容です。なにより、じいさんと亡くなった奥さんの関係がいいんですよね。
ちょっと毛色が違うですが、以前お話した「夏子の酒」も、最終回で杜氏さんと奥さんの関係が描かれるところがあって、そこもすごくいいシーンです。ネタばらししたい気持ちでいっぱいですが、ぐっとこらえてやめておきます。興味がある方は、こちらも是非読んでみてください。
歳をとったんですかね。最近は、こういう、身近な人との絆、みたいな話にほろっときます。